映画にしたくなるビジネスノンフィクション
一読の価値がある。
「小さくても勝てます」について
この本を正当に評価できた人とというのは実は非常に少ないのではないかと思う。「もう一回書け」と言われても書けない精密さがそこにある。例えば「うちの会社とザンギリが全く同じ経費の構造なんですよ」と言ってくれた人は一人いたが二人目はまだ現れない。ハウツーの漫画を作った知人は「学ぶことを決めてシチュエーションを考える」と言っていたが、そのやり方では面白いものは作れない。そんな御都合主義では理論が生きてこない。学者の先生は「あの理論、この理論を紹介したんですね」と評するが、ビジネスの経験なく真価が見えない、小さい精巧に作られたミニチュアのようなビジネスだがそこには本当に心臓が動き、血がめぐり、心がある、だから経営の理論で捉えた人間の経済活動が3Dのように浮かび上がる。MBAに行ってもうこういう風景を立体には見せてはくれない。MBAに学んだ後、起業してみて初めて見える風景を見て欲しいと手を抜かず妥協なく作り上げたつもりなのだが、読者を選ぶ本を書いたのだろうか。
奨学金問題はオルタナティブな大学教育で解決できる
未だに奨学金問題は若者に大きくのしかかるが現実的にその面倒を見る余裕が国には財政的にないことは誰の目にも明らかでらる。
そこで私はオルタナティブな大学教育GAKURYOを提案したい。
GAKURYOとは放送大学を活用した平安時代の僧侶が学問する寮、学寮の現代版である。
放送大学は教育の質は非常に高いと知られる一方、大学卒業までに約70万円と非常に安価な大学教育のセーフティネットである。
私の書いた「小さくて勝てます」の実在の理容師もそこで学び、出てくる放送大学男という青年も実在のモデルがおり、現在放送大学で学んでいる。
地域産業に人材を必要とする地域、高齢者福祉などに人材を必要とする地域はGAKURYOという寮を作り、希望する若者を受け入れ、生活費、アルバイト代、学費 を面倒見る。また、アルバイト、就労の機会も与える。
GAKURYOはアーティスト・イン・レジデンスの役割もする。
芸術家、映画人などを受け入れ一定期間GAKURYOに滞在し地元と交流してもらう。地元の小中学校などと連携しても良い。
留学生を受け入れたり、既存の大学と連携したりもする。
これを地元の人々が創意工夫し実現する。
そのような人々を専門知識を持った人々がサポートする組織を作る。
それができれば、きっと奨学金問題、地方の活性化は同時に解決できる。
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さかはらあつし 1966年生まれ、京都大学経済学部卒、電通を経て、カリフォルニア大バークレー校にてMBA取得後、シリコンバレーのベンチャー企業に。その時、MBA時代に参加した映画がカンヌ映画祭短編部門でパルムドール賞受賞、帰国。経営コンサルタント、作家、映画監督、近刊に「小さくても勝てます」(ダイヤモンド社)。
香港国際映画祭 HAF WIP G2D Post-production賞受賞
2018年3月、香港国際映画際ではHAF WIP G2D Post-production賞をいただきました。
HAFと言うのは平たく言えば、企画市、WIPはWork in Progress、仕掛品という意味で、
作りかけの映画を完成すべく支援するという賞をいただいたことになります。
今、準備、資金繰を急ぎつつ、副賞のタイ、バンコクでの仕上げを目指しています。
逃げずに頑張ります。
自力で再編集を開始し一年ぐらいになります。
相当な苦境に投げ込まれていましたが、やっとここまで来ました。
兎に角、コツコツと1つずつ誠実にやります。