単騎独考

切れるカミソリではなく、切れなくてもナタでありたい。

QBハウス価格を改善する

QBハウスが価格を改善したらしいですね」とイワシ男は立三に話を振った。

「昔、世界的に有名で高額なフィーを取ることで知られる経営戦略コンサルタントが『日本の理容は総合調髪業や、ヒゲは家で洗髪も家でやったらええやないか』と本で書いて、そういう安い『髪切る』だけの理容室を提案したら、読んだ人が10分、髪切るだけで1000円の床屋を始め、成功した。そして、床屋は価格競争に飲み込まれ極限まで価格を下げることになったんや」

「合理的だと思うんですが」

「一見するとな」

「一見ですか?」

「そうや、『ヒゲや洗髪は家でやったらええやないか』て言うけどな、理容室でヒゲを剃ると家ではそれないぐらい深く剃ってくれるし、家で自分で洗髪しても理容室と違ってそこまで気持ちよくないんや」

「それはそうですね」

「それに、理容というのは大資本でやるようなビジネスではないんや、大資本が要るわけでもない、そこに機能上の分解を持ち込んでシステムでなんとかしようという資本の論理での経営を持ち込んで来てもなかなか難しいということや」 

「じゃ、その有名なコンサルタントは実はイマイチなんですか?」

「そこまで言うたら可哀想や。多分、理容室をクライアントにしては言っていない、わかりやすい例を探したら思いついただけや。」

「どうして価格をあげたんですか?」

「多分、人材難で人件費が上がったんとちゃうか?」

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*役仁立三シリーズは事実に基づくフィクションです。時々、完全にフィクションです。

 

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さかはらあつし